
リースバックとは?仕組み・メリット・デメリットを徹底解説|悪徳業者に注意!
最近、テレビやネット広告でよく見かける「リースバック」。 「売却してもそのまま住み続けられる」と聞くと、とても便利に感じますよね。 でも実際はメリットだけでなくリスクもある制度です。
この記事では、不動産のプロである森田がリースバックの仕組みから注意点まで、実際のトラブル事例を交えてわかりやすく解説します。
リースバックとは?基本の仕組み
リースバックとは、自宅を不動産会社に売却し、その後は賃貸として同じ家に住み続ける仕組みのことです。
流れを簡単にまとめると、以下の通りです。
- 不動産会社が自宅を買い取る
- 売却代金で住宅ローンを完済
- 売却後はその不動産会社に毎月家賃を支払う
つまり「売っても引っ越さずに済む」制度。それがリースバックです。
リースバックの4つのメリット
① 住み続けられる安心感
売却後も住み慣れた自宅にそのまま暮らせるため、環境を変えずに資金を得られるのは大きなメリットです。
② 売却から現金化までが早い
リースバックの買主は不動産会社(プロ)です。 そのため契約から現金化までがスピーディーで、急な資金ニーズにも対応可能です。
③ 老後資金の確保に使える
高齢者の方に選ばれることが多い制度です。 年金だけでは生活が厳しい場合でも、売却でまとまった資金を確保し、老後資金や医療費などに充てられます。
④ 相続対策にもなる
不動産を売却することで相続財産を整理できるうえ、その家に住み続けられるため、 相続トラブルを避けたい方にとっても有効な手段です。
リースバックの3つのデメリット
① 売却価格が相場より安くなる
買主が業者(プロ)であるため、一般の売却価格よりも低くなるのが一般的です。 業者にとっては「仕入れ価格」での購入となるため、相場より数百万円下がることもあります。
② 家賃が高くなることがある
ローン返済はなくなりますが、代わりに家賃が発生します。 この家賃は業者側の設定次第で、住宅ローンの支払いよりも高くなるケースもあります。
③ 再購入(買い戻し)は現実的でない
「将来買い戻せます」と宣伝されることがありますが、 実際は売る時より高い金額で買い戻す必要があるため、経済的には難しいケースがほとんどです。
例えば、2,000万円で売却した家を再購入する場合、 市場価格が3,000万円なら、その価格で買い戻す必要があります。 差額1,000万円の損失になるわけです。
トラブル・被害事例に注意
中には、契約の縛りを悪用してお金を搾取するような業者も存在します。 焦って契約するのではなく、必ず以下を行いましょう。
- 契約前に複数社へ見積もりを取る
- 弁護士や専門家に相談する
- 家族・知人にも一度話を聞いてもらう
「いい話ほど慎重に」。それがリースバックを検討する際の鉄則です。
まとめ:リースバックは合う人・合わない人がいる
リースバックは決して悪い制度ではありません。 実際に「引っ越しせずに老後資金を確保できた」と満足される方も多くいます。
ただし、すべての人に向いているわけではありません。 信頼できる不動産会社を選ぶことが最重要です。
